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運営委員長交代のご挨拶

前運営委員長 退任挨拶

農学知的支援ネットワーク(JISNAS)の設立からはやくも5年あまりが経過しました。設立当初から運営委員長を務めさせていただきましたが、将来企画委員会でJISNASの組織と運営のあり方について検討が始まった昨年度、運営委員長を退任することを事務局の皆さんにお伝えしました。勤務先を昨年度末で退職するという個人的事情のほかに、皮袋を新しくする以上は新しい酒を注ぐのが望ましいと考えたからです。
 JISNASは大学等の教育研究組織や研究者・技術者個々人の連携によって農学分野の国際交流・協力を推進するネットワークとして設立されました。しかしながらネットワークとはいえ、その活動の多くは名古屋大学農学国際教育協力研究センタ(ICCAE)のご努力とご尽力に依存して実施されてきました。今回、皮袋を新調することになったのは、設立の本来の趣旨に沿って、ネットワークを構成する個々の組織会員・個人会員の自発的な参画がこれまで以上に期待されたからだと理解しています。そしてこの3月に開催された総会でICCAEへの依存から脱してより自律的なネットワーク組織としてJISNAS自身を刷新していくことが確認されました。まさに新しい皮袋ができたことになります。
 教育研究組織の国際化が期待されるなか、農学分野における国際交流・協力の重要性はますます増大しています。そうした期待に応える組織として、新しいJISNASが組織会員・個人会員の連携と協力のもとより包括的かつ効果的なネットワークとして発展することを願ってやみません。退任にあたって、これまでたいへんなご苦労をいただいたICCAEとJISNAS事務局の皆さんに感謝申しあげます。と同時に、これからの運営を担っていかれる新役員の皆さんにもエールを送ります。

前運営委員長 田中 耕司

新運営委員長 就任挨拶

 農学知的支援ネットワーク(JISNAS:Japan Intellectual Support Network in Agricultural Sciences)は、農学分野での大学等の国際協力に係るネットワークです。大学が国際協力に関与するにはいくつかの仕方があります。一つは途上国や我が国の高度専門人材の育成、一つは途上国で生じる課題や国際開発という営為に関する学術研究、そして、国際協力を実践するアクターとして関わるというものです。JISNASの目的は農学分野でのこれら教育、研究、社会貢献等に係わる国際協力活動への参加の意図を有する大学等の高等教育機関の連携および我が国の国際農業研究機関との連携を促進することです。
 JISNASは2009年11月30日の設立以来、その目的を実現すべく様々な活動を通じて「知と経験」の共有を進めてまいりました。この間にも途上国や新興国を含めた世界の社会・経済でのグローバル化は進展し、国際協力に求められるニーズは多様化・複雑化し、これらに対応すべく我が国の大学・研究機関の国際化は主要な趨勢となっています。今こそ、個々の知見を越えた農学国際協力ネットワークは効果を発揮できるものと期待されます。
 JISNASを通じた農学国際教育研究における協力の推進は、途上国の人材育成のみならず、国際教育、国際共同研究、国際協力に関わる我が国の人材の育成にも寄与し、国際社会における大学・研究機関等の役割の強化に繋がるものと考えます。皆様の積極的なご支援、JISNASの活動に対するご理解・ご参画をお願い申し上げます。

新運営委員長 緒方一夫


カテゴリ: お知らせ |掲載日: 2000年4月27日